「この木でうすをつくりなさい。」
おじいさんは、さっそくその木からうすをつくりました。
おじいさんは、そのうすでおもちをつき、かわいそうなポチのおはかにそなえようとおもいました。
するとまたふしぎなことがおこりました。
なんと、おもちがつぎつぎと大ばん小ばんにかわったではありませんか。
これをきいたとなりのよくばりじいさんは、また、こっそりうすをぬすみ出しておもちをついてみました。
でも、一うちつけばうまのくそ。二うちつけばうしのくそ。
ついてもついてもきたないものばかりでした。
おこったよくばりじいさんは、うすをこわしてもやしてしまいました。
やさしいおじいさんは、そのはいをいえにもってかえりました。
そのとき、ふゆのつめたいかぜがヒュ－とふいて、やさしいおじいさんがもってかえったはいをとばしてしまいました。