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徒然秀歌選
舌切り雀
舌切り雀4
おじいさんは、せなかにおみやげのはこをせおっていえにかえりました。
あけてみると、中には金かやうつくしいほう石などいろいろなたからものがいっぱいつまっていました。
スズメたちは、やさしいおじいさんにおれいのおくりものをしたのです。
これを見たおばあさんはおじいさんにいいました。
「どうして大きいほうのはこをもらってこなかったの。わたしがいって大きいはこをもらってくる。」
おばあさんは、「したきりスズメのおやどはどこだ。したきりスズメのおやどはどこだ。」といいながら竹林の中に入っていきました。
おばあさんはしたきりスズメにあいました。
「しょくじなどいらないから、すぐにおみやげのよういをしてちょうだい。
もちろん大きなはこよ。」とおばあさんはいいました。
おばあさんは、おもくて大きなはこをやっとのことでせなかにせおうと、にげるようにしてスズメのおやどから立ちさりました。
おばあさんは、はやくはこの中みを見たくてたまりません。
とうとうみちばたにはこを下ろすと、ふたをあけてしまいました。
すると、なんといろいろなおそろしいおばけがつぎからつぎへと出てくるではありませんか。
おばあさんはこしをぬかさんばかりにおどろいて、がたがたふるえながらにげ出しました。
すっかりおちこんでかえってきたおばあさんに「ばちがあたったんだよ。これからは生きものをかわいがっておやり。よくばらないようにな」とおじいさんがいいました。
おしまい。